一ノ蔵【宮城県 (株)一ノ蔵さん】


「一ノ蔵 日本酒大学」に行ってきました

私が「一ノ蔵」という酒蔵を知ったのは、お酒と飲めるようになった20歳。そのとき飲んだ一ノ蔵さんの「すず音」というお酒を通して知りました。

酒屋を手伝うようになって、一ノ蔵さんが毎年開催されている「日本酒大学」のことを知りました。

 

宮城県へ行ったのはこれが初めて。参加者は約60名、全国から酒屋関係の人や、飲食店の方、一般のお酒が大好きな人…いろんな方がこのイベントに参加するために集まっていました。

授業は「お酒の定義」からはじまる本格的なもので、お酒造りのプロからお酒について学ぶというとても贅沢な時間でした。

 

講義の後は蔵見学。一ノ蔵さんはとても大きな蔵で、敷地内で道に迷ってしまいそうでした。

その規模の大きさと、工場のような外観と内部の清潔感。酒蔵のイメージとは少し異なるその雰囲気の中にいても、「冷たさ」みたいなものを感じなかったのは、一ノ蔵の皆さんの酒造りへのまっすぐな思いと、人柄のあたたかさを何よりも一番に感じていたからだと思います。

 

私がこのイベントのために宮城県に訪れたのは、東日本大震災から6年経った3月でした。蔵内には震災当時の被害の様子を写した写真と、全国から一ノ蔵に寄せられたたくさんの励ましのメッセージが掲示されていました。

 

夜は、一ノ蔵さんの美味しいお酒を囲んで懇親会が開かれました。

全国各地からやってきた、年齢も仕事も違う初対面同士。こうゆう場にくるとすごく緊張するのですが、間にお酒があるだけで、お互いの中にあった壁みたいなものがふっとなくなって仲良くなれてしまうのは、本当にとても不思議です。

滋賀からの参加者は私一人でしたが、あとは大阪や東京から、そして約半数は東北の方でした。

 

懇親会も終盤に入ったとき、となりの席にいらっしゃったのは宮城県で酒屋を営んでおられる女性でした。 

「震災があって、家族は全員無事だったけど、お店は津波に全部もっていかれてしまった」

その言葉を聞いたとき、何も言えなくなりました。

テレビのニュースでそうゆう状況を見たり、人づてにそうゆう話を聞いたり、たくさんしたけれど、被災された方ご本人から直接その状況を聞いたとき、とてつもない切なさが胸を刺しました。

その人はそのあとすぐに、「もう酒屋はできないだろう、いやできないって思っていたけど、気がついたら倉庫をかりて、またお酒を売っていたのよ。なんでかなあ、あはは!!」と言って笑っていました。

私は結局何も言えず、そのなんとも言えない悔しさ、切なさ、いとおしさみたいなこの気持ちを、せめて忘れないように、今この場で焼き付けておこうと思いました。

 

一ノ蔵は、元々宮城県にあった小さな4つの蔵元が1つになって生まれた酒蔵だそうです。

初代社長の松本氏が、若き代表4人に託したという言葉は、「家族ぐるみで付き合い、喜びも悲しみも分かち合おう」。

 

私にとって、とても大切な2日間でした。

一ノ蔵の皆さん、ありがとうございました。

お問い合わせ先

こいずみ

Tel : (0748)-23-2666     FAX : 0748-24-0023 

住所 : 滋賀県東近江市青葉町3-6

 

★お電話でのご注文も承っております。全国発送も致します。★

 

インスタグラムもよろしくお願いします。

https://www.instagram.com/koizumisaketen

未成年者の飲酒は法律で禁じられています。未成年者の酒類の購入申し込みは固くお断り申し上げます。